2014年4月10日木曜日

新刊「LINEを集客と販促に活かす本」

LINEを集客と販促に活かす本LINEを集客と販促に活かす本
心をくすぐるLINEのヒミツがわかる!


武井一巳・前屋 毅
秀和システム
1,400円(税別)
2014/04/01発売



   はじめに

 若者の間では、LINEはすでにインフラになりつつある。
 インフラとは、電気や水道、あるいは道路などと同じように、社会生活を支えるために整備された、公共的なシステムやその基盤などのことを指す。携帯電話、あるいはその回線も現代のインフラの一つだが、そのうえでLINEもまた、若者たちのインフラ、つまり社会生活を営むうえでなくてはならないものの一つとなりつつある。

 LINEが気になり出したのは、LINEがスタートした年の秋ごろだった。2011年6月にスタートしたLINEは、まだユーザー数も500万人に届いていなかった。当時、韓国ではカカオトークという、無料通話・チャットのアプリが普及しつつあった。同じように、無料通話・チャットが行える日本製のアプリがあると聞き、LINEを始めたのである。

 インターネットを利用するサービスは、一般的にはごく先進的なユーザーが使い始め、やがて一般的なユーザーへと普及していく。ところがLINEは、先進的なユーザーを飛び越えて、まずごく一般のスマートフォンユーザーが使い始め、このユーザー層に広がっていった。

 LINEのようなコミュニケーションツールは、仲間うちの誰かが使い始めると、またたく間に友人同士に広がっていく。大学生や女子高生が使い、やがて若者から中高年まで、わずか2年で世界中の3億人ものユーザーに使われるようになってしまった。しかも、その勢いは止まらない。

 このコミュニケーションツールに、企業が目をつけるのは当然の流れだろう。うまいシステムがあれば、ちょっと情報を流すだけで驚くほど多くのユーザーに情報を届けられる。それがLINE公式アカウントであり、続けて出てきたLINE@アカウントだった。

 LINE公式アカウントでは、コカ・コーラやローソンといった大手企業が利用して、大きな話題となった。さらに、J-POPのアーティストやお笑い芸人、タレントなどが次々と公式なアカウントを運用。また、若者に圧倒的な人気を誇るタレントを起用した、テレビCMも流れるようになった。

 こうしてLINEを利用した企業、あるいはアーティストなどの販売促進が、あるいはマーケティングがスタートした。マスメディアを使った宣伝から、ツイッターやフェイスブックといったSNS=ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用するマーケティングへと、企業のマーケティング方法が変化し始めた時期でもある。その延長として、若者に圧倒的に普及しつつあるLINEがあったのだ。

 中小企業やショップ、街の店舗などのためには、安価で運営できるLINE@アカウントがあるが、これらのLINE@アカウントを運用しているショップや店舗は、LINEをどのように経営やマーケティング、商品やサービスの販売促進に活かしているのだろうか? そして、どう運用すればマーケティングに、ひいてはSNSを利用した新しい販売促進に活かしていけるのか?

 LINEを利用する企業やショップは、業種も規模も、あるいは業態や取り扱っている商品も多種多様だ。LINEをビジネスに活用する戦略は、だから企業の数だけ、あるいは商品やサービスの数だけあるといってもいい。そのなかで、わずかに共通して見られるLINE戦略を探ってみた。細かな名前は記載しないが、様々な業種や実例を参考にするために、本書を執筆するにあたって、LINE株式会社をはじめ、いくつもの企業、ショップを取材し、お話を伺った。それらの企業、ショップに感謝の意を表したい。

 すでにLINEを企業活動に利用しているところ、これから活用しようと考えている企業、ショップ、店舗、それにLINEばかりでなくSNSをマーケティングツールとしてどう活用していこうか考えている方に、本書が参考となれば幸いである。

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