2018年6月7日木曜日

Kindleのフォントを変更する

Kindleの専用端末、KindleやKindlePaperwhiteなどのソフトウェアが、2018年6月7日にアップデートされ、5.9.6になりました。

アップデートされたのは、第6世代第7世代のKindle、Voyage第7世代PaperwhiteOasis第8世代Kindleの各ソフトで、第5世代以前のPaperwhiteはアップデートされていません。

今回の5.9.6というアップデートの目玉は、ユーザーによって好きなフォントをインストールして利用できるようになった点。

実は初代Paperwhiteが出る以前の機種では、これが可能でした。日本語対応していなかったため、この機能を利用して日本語フォントを入れ、英語版Kindleで何とか日本語の本(ただし、PDF)を読んでいました。
楽天のkoboでも、好きなフォントをインストールして利用できました。

ただし、Kindleが筑紫明朝をサポートし、フォントの太さの変更が行えるようになって、好きなフォントを利用したいという思いも薄れ、とくに不便を感じませんでした。

Kindle端末に5.9.6のファイルをインストールして、端末をアップデートすると、Kindleのルートフォルダにfontsというサブフォルダが作成されています。このフォルダには、説明書のreadme.txtファイルが入っており、このなかには日本語での説明も書かれています。
この説明書によると、インストールして利用できるフォントは.ttf、.otf、.ttcの拡張子のフォント。このフォントのファイルを、端末のfontsフォルダに入れるだけで、読書画面でフォントが変更できるようになります。

試しに、いくつかのフォントをインストールしてみました。画面表示では、次のような感じになります。

筑紫明朝
 
うつくし明朝
しっぽり明朝流
源暎こぶり明朝
青キン明朝
葦原筆文字楷書

Kindleで利用できるフォントには、ネットで公開されているフリーで利用できるフォントが使えます。
フォントファイルをダウンロードし、zipファイルなどを解凍すると、.ttf、.otfといった拡張子のファイルがありますから、Kindle端末とパソコンを接続し、Kindle端末のフォルダを開き、fontsサブフォルダにこの.ttfまたは.otfファイルをコピーして入れます。

パソコンとKindle端末の接続を解除したら、Kindle端末で何かの本を開き、画面上部をタップ。するとメニューがあらわれますから、このメニューで「Aa」(フォント)をタップ。すると「フォント」ダイアログボックスがあらわれます。

 このダイアログボックスで、「カスタム」をタップすると、ユーザーがインストールしたフォントの一覧が表示されます。

 この一覧で、表示させたいフォントをタップすれば、画面に表示されるフォントが指定したものに変更されます。

なお、Kindleでもいい感じに表示されるフォントには、次のようなものがあります。いずれもフリーでも利用できるフォントですから、気に入ったものをダウンロードしてインストールしてみるといいでしょう。

藍原筆文字楷書
しっぽり明朝
刻明朝フォント
うつくし明朝体+
源暎こぶり明朝
青キン明朝フォント


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2018年3月15日木曜日

新刊『エクセル最速仕事術3 [データ分析・統計編]』

新刊『エクセル最速仕事術3 [データ分析・統計編]』が発行されました。

エクセル最速仕事術3[データ分析・統計編] エクセル最速仕事術3 [データ分析・統計編]

 武井一巳
 シティブックス
 2018/3/8発行
 ¥864


「エクセル最速仕事術」第3弾は、作成した表をもとにグラフを作成したり、数値の統計や分析を行うテクニックです。
作成した表は、表のままでは説得力に欠けます。表の特定のセルや行、列などに背景色を設定したり、表の数値をグラフ化するだけで、ビジュアル要素満載の説得力ある資料に変更することができます。
さらにこの表をもとに、統計・経営分析などを行い、経営戦略に役立てたり、マーケティング戦略の資料とすることもできます。

そのためには、ピボットテーブルのテクニックや統計関数の利用なども必要になってきます。
これまで表を作成するだけで終わっていたエクセルの作業が、これらのノウハウを駆使するだけでシミュレーションツールとして大きな威力を発揮します。

エクセルを使った時短テクニックとともに、もっと高度に利用するためのノウハウを解説しました。


 目 次
Part.1 説得力のあるグラフを作る
・1‐1 エクセル・オンラインで仕事を加速させる
・1‐2 一発操作でグラフを作る
・1‐3 グラフの種類はワンクリックで変更できる
・1‐4 グラフに要素を書き込めばもっとわかりやすくなる
・1‐5 グラフ軸にタイトルを書き込む
・1‐6 必須要素の凡例は表示場所を工夫しよう
・1‐7 軸にデータ数を記入すれば、グラフにもっと説得力が増す
・1‐8 わかり辛いグラフにはデータテーブルを追加
・1‐9 ワンクリックで軸は入れ替えられる
・1‐10 目盛線を入れるだけでグラフはもっと見やすくなる
・1‐11 行・列の入れ替えで正しいグラフに変更する
・1‐12 追加データはデータ選択でグラフに追加できる
・1‐13 散布図で相関関係を予測する
・1‐14 パレート図で複合グラフを作成する
・1‐15 レーダーチャートで類似や特徴を表示する

Part.2 データの抽出と集計をマスターする
・2‐1 表データのフィルター処理で特定のデータのセルだけを抽出
・2‐2 テーブルから特定データを抽出する
・2‐3 指定した文字を含むデータ行を抽出
・2‐4 指定した文字列で始まるデータ行の抽出
・2‐5 ワイルドカード利用で目的行を抽出する
・2‐6 複数条件でフィルターを設定する
・2‐7 数値データにフィルターを設定して抽出する
・2‐8 テーブルなら簡単にトップテンが抽出できる
・2‐9 平均値でフィルターをかけて抽出する
・2‐10 抽出したデータだけの合計を計算
・2‐11 オートSUMで自動集計する
・2‐12 テーブルに集計行を追加して表示
・2‐13 数式のドラッグだけで構成比が簡単に表示できる
・2‐14 条件を満たすデータの合計を計算する
・2‐15 設定した条件を満たすデータの平均値を表示する
・2‐16 条件を満たすフィールドの最小値を計算する
・2‐17 指定した列の最大値を求めるDMAX関数
・2‐18 指定した条件を満たすデータを抽出する
・2‐19 データの積を計算してくれるDPRODUCT関数

Part.3 データ分析とピボットテーブル
・3‐1 ウィンドウ枠を固定すれば大きな表も楽に操作できる
・3‐2 大きい順・小さい順の並べ替えはワンクリックでできる
・3‐3 フィルターを設定すれば複数条件で並べ替えられる
・3‐4 エクセル・オンラインでピボットテーブルを利用する
・3‐5 ピボットテーブルの集計項目を変更する
・3‐6 ピボットテーブルに表示するフィールドを変更する
・3‐7 ピボットテーブルの列と行を入れ替える
・3‐8 フィードの値を平均値に変更する
・3‐9 ピボットテーブルの最大値やデータ数を求める
・3‐10 データの並び順を替えるフィルター機能
・3‐11 数値データでトップテンを即座に表示させる
・3‐12 指定より大きい値のセルに背景色を付ける
・3‐13 指定した値のセルに背景色を設定すればデータが見つけやすくなる
・3‐14 条件付き書式には数式も指定できる
・3‐15 指定した文字列を含むセルにも背景が設定できる
・3‐16 日付セルの背景色を変更する
・3‐17 上位/下位セルに背景色を設定してもっと見やすくする
・3‐18 平均値でセルを強調表示する

Part.4 統計に役立てる基本と関数
・4‐1 統計の基本は4つ
・4‐2 複数のシートの串刺し集計をしたい
・4‐3 指定した条件を満たすセルの個数を調べる
・4‐4 条件を満たすデータの平均を表示する
・4‐5 中央値を表示する
・4‐6 標準偏差を求める
・4‐7 標準偏差を利用してデータの偏差値を求める
・4‐8 統計関数を利用する
・4‐9 時系列データでFORECAST関数を利用して売上予測を行う
・4‐10 TREND関数で重回帰分析を使った予測を行う
・4‐11 指定した条件で平均を計算するAVERAGEIF関数
・4‐12 複数条件を指定して平均点を計算する
・4‐13 表内で最も多く出現する数値を求める
・4‐14 上位%になる値を求める
・4‐15 全体の4分の1の値を求めるQUARTILE.INC関数
・4‐16 統計に不要な極端なデータを除外して平均値を求める
・4‐17 平均値に差があるかどうかt検定を行う
著者紹介



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2018年3月9日金曜日

「こどもプログラミングドリル」リンク先一覧

こどもプログラミングドリル」で紹介しているリンク先一覧です。おもにビジュアル・プログラミング言語のサイトを紹介しています。

Scratch (https://scratch.mit.edu)

Scratch Offline Editor (https://scratch.mit.edu/download)

プログラミン (文部科学省公開) (http://www.mext.go.jp/programin/)
  

VISCUIT (デジタルポケット / http://www.viscuit.com)

Hour of Code (Code.org / https://hourofcode.com/jp/)

Minecraft Education Edition (モヤン社 / https://education.minecraft.net)
  

MicroBit (英BBC / http://microbit.org)
  

LEGO WeDo 2.0(レゴウィードゥ / http://www.legoedu.jp/wedo2/)


4866362332 こどもプログラミングドリル (Scratch(スクラッチ)編)

 (武井 一巳 )
 standards
 2018-02-17
 ¥1944

2018年3月1日木曜日

「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル(1)

拙著『こどもプログラミングドリル[Scratch編]』でページ数の都合で収録できなかったサンプルプログラムを、こちらに掲載しておきます。図形を描くプログラムです。

●指定した数の多角形を描く

 コンピュータの得意分野に、CGがあります。CGというのは、コンピュータ・グラフィックスの略で、コンピュータを使って画像を作ることです。最近ではアニメでも映画でも、多くのものがこのCGを活用しています。
 スクラッチでも、簡単なCGが描けます。この章では、指定した数の角がある正多角形を、自動的に描くスクリプトを作ってみましょう。
 ところで、正多角形というのは、正三角形や正四角形など、すべての辺の長さが同じで、しかもすべての内角の大きさが同じ図形のことです。まだ学校で勉強していない人には、ちょっと難しいかもしれませんね。
 この正多角形というのは、2つの条件があります。1つは、すべての辺の長さが同じという点。もうひとつは、すべての内角の角度が同じという点です。
 ところで、三角形には辺が3本、角が3つあります。正四角形なら、辺が4本で角が4つです。そう、正n角形というのはn本の辺とn個の角がある図形なのです。
 さらに、このn角形のすべての内角を足すと、いつでも360度になるのです。つまり、正n角形にはn個の内角があり、そのひとつひとつの内角は次の計算で出てきます。

 n角形の内角=180度−(360度÷n)

 三角形なら、360度を3で割ると120度で、これを180度から引いた数ですから、60度になります。四角形なら、360度を4で割ると90度で、これを180度から引いた数ですから90度。五角形なら360度を5で割ると72度で、これを180度から引いた数ですから108度、といった具合です。
 ちょっと難しいですが、この計算を覚えておいてください。
 では、スクリプトの設計図です。今回はとても簡単です。スプライトを動かし、正多角形を描くだけのスクリプトです。さらに、最初に何角形にしたいかキーボードから入力し、入力された数字の多角形を描いてみます。

 キーボードから数字を入力してもらう。
 ↓
 入力された数字の多角形を描く。
 ↓
 図形を描くスプライトと、図形を消すスプライトも設置しよう。

 このスクリプトで工夫する部分は、正n角形を描く部分です。この部分を詳しく説明しながら、スクリプトを作っていきましょう。

●図形を描くスプライトと、図形を消すスプライトの設置

 まず、スプライトを用意します。もちろん、最初から配置されているスプライトキャットでもかまいませんが、ここでは図形を描きますから、鉛筆の形をしたスプライトがいいでしょう。
 もうひとつ、図形を消すスプライトも用意しておきます。なくてもかまわないのですが、描かれた図形を見たあと、別の図形を描くときは上書きするか、または消してしまってから描くか、選べたほうが楽しいですよね。
 スプライトは、スプライトリストの「スプライトをライブラリーから選択」ボタンをクリックし、あらわれた「スプライトライブラリー」ウィンドウで選択します。ここではPencilというスプライトを使ってみました。
 もうひとつ、図形を消すスプライトですが、こちらは消しゴムの形をしたスプライトが見当たりませんから、Wizard2という魔法使いのスプライトを指定してみました。魔法で、図形を一瞬にして消してしまうのです。


(「スプライトライブラリー」ウィンドウで、スプライトを選択して追加します)


 図形を描くキャンパス、つまりステージの背景も、変更してみましょう。こちらは画面左下の「ライブラリーから背景を選択」ボタンをクリックし、あらわれた「背景ライブラリー」ウィンドウで背景を指定します。
 ここでは描かれた図形がよく見えるように、「blue sky2」という薄いブルーの背景にしてみました。

(スプライトと背景を追加・変更しました。最初にいたスプライトキャットは、削除しておきました)



「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル2/4

4866362332
こどもプログラミングドリル (Scratch(スクラッチ)編)
(武井 一巳)
standards
¥1944

「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル(2)

拙著『こどもプログラミングドリル[Scratch編]』でページ数の都合で収録できなかったサンプルプログラムの続きです。

●スクリプトの起動でステージをきれいにしよう

 いくつかスプライトを登場させたとき、どのスプライトにも共通する操作がありました。「緑の旗」ボタンと「ストップ」ボタンです。この「緑の旗」ボタンは、ほとんどの場合、スプリクトのスタートの合図として利用されます。
 ここでも「緑の旗」ボタンをスクリプトのスタートとして使ってみましょう。ただし、この多角形を描くスクリプトでは、とくにスクリプトのスタートに意味がありません。ペンをクリックしたときに図形が描かれ、魔法使いをクリックしたときは図形が消される、といった機能にしたいからです。
 そこで、「緑の旗」ボタンがクリックされたときは、ステージのなかのスプリクトを整列させ、図形が描かれていない状態にしてみましょう。
 まず、「イベント」スクリプトのなかの「緑の旗がクリックされたとき」ブロックを配置します。この「緑の旗」がクリックされたとき、ステージ上の図形を消すには、「ペン」スクリプトのなかの「消す」ブロックで実現できます。

(「緑の旗がクリックされたとき」の動作を作ります)



 このスクリプトを実行しても、何も起こりません。ステージには、まだ何も描かれていないからです。
 次に、ペンと魔法使いの各スプライトの大きさや表示する場所を決めましょう。ステージ上には指定した図形が描かれることになりますから、ちょっと端のほうに寄せ、また大きさもあまり大きくないほうがいいでしょう。
 配置する場所を指定するのには、「動き」スプリクト内のx座標、y座標の両方を指定するブロックが利用できます。

(ペンの配置場所を指定します)



 また、スプライトの大きさは、「見た目」スプライトのなかの「大きさを(100)%にする」ブロックで指定できます。ペンは元の70%の大きさに設定してみました。ブロックを追加すると、次のようになりました。

(ペンの大きさを指定しました)


 まったく同じように、今度は魔法使いの指定です。スプライトリストで魔法使い(Wizard2)をクリックすると、スクリプトエリアが変わりますから、ここでも「緑の旗がクリックされたとき」ブロックを置き、表示する位置と 置きさを、それぞれx座標、y座標、パーセントで指定します。
 魔法使いには、ステージに描かれている図形を消す機能を割り当てたいので、ここではステージの左下のほうに、元の大きさの半分(50%)の大きさで設定しました。

(魔法使いの表示される場所と大きさを指定しました)


 これで「緑の旗」をクリックすると、ペンの表示される場所が変わり、魔法使いの表示される場所も変わり、またそれぞれのスプライトの大きさも変わります。この処理は一度やれば、次からは必要ないのですが、スクリプトを実行する前に最初に一回だけステージを整えるために実行されるようにするといいでしょう。



「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル1/4 → 「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル3/4

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こどもプログラミングドリル (Scratch(スクラッチ)編)
(武井 一巳)
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2018年2月20日火曜日

「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル(3)

拙著『こどもプログラミングドリル[Scratch編]』でページ数の都合で収録できなかったサンプルプログラムの続きです。

●ペンをクリックしたときの動きを設定しよう

 ここからは実際のスクリプトの動作です。まず、ペンの動作です。このスクリプトでは、まず正何角形の図形を描きたいのか、ユーザーに入力してもらいます。「3」と入力すれば正三角形を、「5」と入力すれば正五角形を、「9」と入力すれば正九角形といった具合に、ユーザーが入力した数値によって描く画像が変わります。
 そこでまず、ペンがクリックされたときに、何角形にしたいかを入力してもらいます。これは「調べる」スクリプトの「[What's your name?]と聞いて待つ」ブロックで実行できます。次のように設定してみました。

(ペンをクリックすると、「何角形?」と聞いて待ちます)


(キーボード入力エリアが表示され、ユーザーからの入力を待ちます)


 このキーボード入力エリアでは、数字キーが入力される必要があります。また、「500」などといった数字を入力されると、多角形は描けません。ここには「3〜10までの数字で入力してね」などといった注意書きを入れておいてもいいでしょう。
 ユーザーから入力された数値は、「答え」ブロックのなかに入っています。この「答え」は、あとで多角形の角の数として利用します。


●正n角形を描くための計算式を組み込もう

 この多角形を描くスクリプトの、もっとも重要な部分をこれから作っていきましょう。といっても、それほど難しいわけではありません。
 多角形を描くためには、ペンを使います。これは「ペン」スクリプトのなかの「ペンを下ろす」ブロックで行います。ペンを下ろしたままスプライトが動くと、スプライトの動きとともに線が引かれます。
 ペンを下ろしたら、まずスプライトを動かしましょう。ステージで実際に動かしてみて、適当な歩数を設定します。ここでは100歩に設定してみました。

(ペンを下ろし、線を引く設定を行います)


 正多角形を描くために、スプライトは100歩動いてまず多角形の一辺を描きます。次に必要なのは、角で方向を変えて曲がることです。曲がるためには、「動き」スクリプトのなかの「( )度回す」を使えばいいでしょう。では、何度曲がればいいのでしょうか?
 ここで先の計算が役立ちます。たとえば正三角形を描くためには、角で120度外側に曲がりました。この120度という計算は、次の式から求められます。

 三角形の曲がる角度(内角)=180度−(360度÷3)

 この計算で曲がる角度の内角が出ます。三角形なら60度です。このとき三角形の角の外角、つまり外側の角度は120度になります。120度ずつ曲がっていけば、その内側に三角形が描かれるわけです。
 この外角の計算は、次の式で算出できます。

 三角形の外角=360度÷3

 まったく同じように、n角形の外角は、次の式で計算できます。

 n角形の外角=360度÷n

 では、実際に当てはめてみましょう。ペンのスプライトで線を描き、100歩動いたら(線を引いたら)120度曲がり、続けて100歩分線を引き、さらに曲がってまた100歩分線を引きます。次のスクリプトです。

(三角形を描くスクリプト)

 このスクリプトをクリックし、3回線を引くと、正三角形が描かれます。3回繰り返すなら、次のように改造します。

(クリックすると、三角形が描かれるスクリプト)

(スプライトが三角形を描きました)

 これは三角形の場合ですが、実は他の正多角形もまったく同じ方法で描くことができます。三角形は「360度÷3」度ずつ3回曲がり、線を3本描けば三角形です。四角形なら、「360度÷4」度ずつ4回曲がり、線を4本描けば四角形です。
 同じように、n角形は「360度÷n」度ずつn回曲がり、線をn本描けばn角形になるのです。
 そしてこのnは、先に「何角形を描きますか?」と聞いたとき、ユーザーがキーボードで入力した数値になるわけです。
 つまり、n角形を描くためには、次のスクリプトを実行すればいいことになります。

(n角形を描くためのスクリプト)

 これでn角形を描くことができるようになりました。まだ学校で習っていないことが出てきたかもしれませんが、数学の勉強はプログラミングにも、そしてゲームのプログラムを作るためにも、必ず必要になるものです。ぜひ勉強してみてください。

●魔法使いの手品を作ろう

 このスクリプトには、もうひとつ魔法使いのスプライトを用意しましたね。忘れずにこちらの動作も作っておきましょう。
 魔法使いの機能は、ステージに描かれた図形を、一瞬で消してしまうことです。魔法使いのスプライトがクリックされたら、何か呪いを言い、描かれていた図形を消し去ってステージをきれいにします。
 呪いを言うのは、「見た目」スクリプトのなかの「[Hello!]と(2)秒言う」ブロックを使えばいいでしょう。
 ステージには、ペンで描かれた図形がありますが、こちらは「ペン」スクリプトのなかの「消す」ブロックを使えば、一瞬ですべての図形が消えてしまいます。スクリプトは次のようになります。

(魔法使いのスクリプト)

 とくに難しいところはありません。魔法使いに、もっとたくさんの機能を付け加えてもいいのですが、ここではステージに描かれている図形を消す、という機能だけにしてみました。



「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル2/4 → 「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル4/4

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「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル(4)

拙著『こどもプログラミングドリル[Scratch編]』でページ数の都合で収録できなかったサンプルプログラムの続きです。

●線の色を変えてみよう

 これで多角形を描くスクリプトが出来上がりました。でも、もう少し細部を調整してみましょう。
 たとえば、多角形を描く線はどうでしょう。もともとの設定では、線の太さが細くて、描かれた多角形もなんだか弱々しい感じです。そこで線の太さをもう少し太くしてみます。これは「ペン」スクリプトのなかの「ペンの太さを(1)にする」ブロックで変更できます。このブロックを、「ペンを下ろす」ブロックのすぐうしろに追加してみました。

(ペンの太さを変えたスクリプト)

 かなりしっかりした線で描かれるようになりました。
 でも、描かれた線は一色で、これも面白くありません。もっと何色も使って、きれいな線の図形にできないものでしょうか。
 こんなときは、「ペン」スクリプトのなかの「ペンの色を(10)ずつ変える」ブロックを設定してみるといいでしょう。これもブロックを追加するだけです。ペンの色をどんどん変化させたかったら、記述する数値をもう少し大きな値にするだけです。

(ペンの色を変化させるよう設定しました)

 ペンの表示位置はどうでしょう。緑の旗がクリックされたとき、ペンの表示される位置を設定しましたが、スクリプトを実行すると多角形はペンの位置から描かれます。描いたあと、ペンは図形の最後の位置に表示されています。これでは図形が隠れてしまうこともありますから、図形を描く最初の場所と、図形を描き終えてペンが表示される場所を、それぞれ設定してみましょう。
 これは「動き」スクリプトのなかの「x座標を( )、y座標を( )にする」ブロックで簡単に指定できました。
 まず、図形を描く場所です。ステージ上でマウスを動かすと、ステージ右下にx座標とy座標が表示されています。これを目安に、図形が描かれる位置を指定しましょう。
 図形を描いたあと、ペンが表示される場所は、最初の場所でかまいませんね。「緑の旗がクリックされたとき」に指定していたx座標、y座標の位置と同じブロックを、最後にもうひとつ組み込んでおきます。
 なお、最後にペンの表示される場所を指定すると、このままではその位置まで線が引かれてしまいます。そこでペンを移動させる前に、「ペン」スクリプトの「ペンを上げる」ブロックを配置し、多角形を描いたあとペンが移動した場所に線が引かれないよう設定しておきましょう。
 完成した多角形を描くスクリプトは、次のようになりました。

(多角形を描くスクリプト。図形の描かれる最初の位置と、ペンが表示される位置を指定しました)

 これで完成です。実際にスクリプトを実行してみてください。「緑の旗」をクリックし、ステージに表示されている鉛筆をクリックします。すると「何角形?」と表示され、キーボード入力エリアが表示されますから、数字を入力して[Enter]キーを押します。
 すると指定した数字の多角形、たとえば3と入力すれば三角形が、5と入力すれば五角形が、8なら八角形が、それぞれ描かれていきます。


(鉛筆をクリックすると、キーボード入力エリアが表示されますから、数字を記入して[Enter]キーを押します)

(指定した角を持つ多角形が描かれます)

 魔法使いをクリックすれば、描かれた図形がすべて消えます。
 簡単なスクリプトですが、いろいろな多角形を描いてみると楽しくて、美しい図形が見られます。指定した数値の多角形を、少しずつ描く場所を変化させて多重に描かせてみると、きれいな幾何学模様を自動で描くスクリプトもできますよ。


●多角形描画スクリプト

 作成したスクリプトは、次のものです。
 



「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル3/4

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こどもプログラミングドリル (Scratch(スクラッチ)編)
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