Chrome・Chromebook定番「拡張機能」セレクションズ
武井一巳
インプレスR&D(NextPublishing)
Kindle版 600円 / ペーパーバック 1,188円
2015/0821発売
はじめに
Googleがオープンソースとして開発したChrome OSは、ウェブを中心とするパソコンの動作に最適なOSである。WindowsやMacではウェブブラウザのChromeが普及しているが、Chrome OSそのものを搭載してChrome上でさまざまなアプリケーションを動作させたのがChromebookだ。
最近のパソコンでは、作業の多くがWebやクラウドを中心とするネットワークを活用した方法に変わりつつある。手元のパソコンのハードディスクドライブにアプリケーションやデータを保存するよりも、クラウド上でソフトを動かし、データもクラウドに保存するという方法だ。
スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器の普及で、これまでパソコンで作成してきたデータなども、これらの機器で利用できたほうが効率的なのだ。データをネットワークのクラウド上に置けば、パソコンでもタブレットでも、そしてスマートフォンなどでも活用できる。
そんな仕事の方法やパソコンの利用法の変化が、ChromeやChromebookを産みだしたといえるだろう。実際、アメリカでは教育分野などでChromebookが広く普及しはじめている。企業でも、メンテナンスがほとんど不要のChromebookに大きな注目が集まっている。
本書では、そのChromeやChromebookを、もっと便利に活用するための仕組みであるChrome拡張機能と、ブラウザであるChromeを便利なツールにしてしまうChromeアプリについて、なるべく簡潔に紹介した。
はじめて触れるパソコンがChromebookだという、いわば“クラウドネイティブ”の世代が育ちつつある。パソコンは、インターネットに接続してネット上のアプリを使い、作成したデータもクラウドに置き、スマートフォンでも活用する——そんな時代がもう始まっているのである。
スマートフォンやタブレットの普及と高機能化によって、パソコンは時代遅れの道具だと見られつつある。だが、そんなことはない。ちょっと複雑なことをしようと思えば、物理的なキーボードを持つパソコンやChromebookのほうがずっと扱いやすく、便利なのだ。
そのパソコンやChromebookを、スマートフォンに匹敵するクラウドネイティブの道具にしてしまうのが、Chrome拡張機能やChromeアプリなのである。
ChromeとChromebookを最大限に活用するために、本書で紹介したChrome拡張機能やChromeアプリのなかで気に入ったものを、どんどん試してほしい。それによって、自分なりの新しいパソコンの活用法も見えてくるはずだ。
目次はこちら
0 件のコメント :
コメントを投稿