●線の色を変えてみよう
これで多角形を描くスクリプトが出来上がりました。でも、もう少し細部を調整してみましょう。
たとえば、多角形を描く線はどうでしょう。もともとの設定では、線の太さが細くて、描かれた多角形もなんだか弱々しい感じです。そこで線の太さをもう少し太くしてみます。これは「ペン」スクリプトのなかの「ペンの太さを(1)にする」ブロックで変更できます。このブロックを、「ペンを下ろす」ブロックのすぐうしろに追加してみました。
(ペンの太さを変えたスクリプト)
かなりしっかりした線で描かれるようになりました。
でも、描かれた線は一色で、これも面白くありません。もっと何色も使って、きれいな線の図形にできないものでしょうか。
こんなときは、「ペン」スクリプトのなかの「ペンの色を(10)ずつ変える」ブロックを設定してみるといいでしょう。これもブロックを追加するだけです。ペンの色をどんどん変化させたかったら、記述する数値をもう少し大きな値にするだけです。
(ペンの色を変化させるよう設定しました)
ペンの表示位置はどうでしょう。緑の旗がクリックされたとき、ペンの表示される位置を設定しましたが、スクリプトを実行すると多角形はペンの位置から描かれます。描いたあと、ペンは図形の最後の位置に表示されています。これでは図形が隠れてしまうこともありますから、図形を描く最初の場所と、図形を描き終えてペンが表示される場所を、それぞれ設定してみましょう。
これは「動き」スクリプトのなかの「x座標を( )、y座標を( )にする」ブロックで簡単に指定できました。
まず、図形を描く場所です。ステージ上でマウスを動かすと、ステージ右下にx座標とy座標が表示されています。これを目安に、図形が描かれる位置を指定しましょう。
図形を描いたあと、ペンが表示される場所は、最初の場所でかまいませんね。「緑の旗がクリックされたとき」に指定していたx座標、y座標の位置と同じブロックを、最後にもうひとつ組み込んでおきます。
なお、最後にペンの表示される場所を指定すると、このままではその位置まで線が引かれてしまいます。そこでペンを移動させる前に、「ペン」スクリプトの「ペンを上げる」ブロックを配置し、多角形を描いたあとペンが移動した場所に線が引かれないよう設定しておきましょう。
完成した多角形を描くスクリプトは、次のようになりました。
(多角形を描くスクリプト。図形の描かれる最初の位置と、ペンが表示される位置を指定しました)
これで完成です。実際にスクリプトを実行してみてください。「緑の旗」をクリックし、ステージに表示されている鉛筆をクリックします。すると「何角形?」と表示され、キーボード入力エリアが表示されますから、数字を入力して[Enter]キーを押します。
すると指定した数字の多角形、たとえば3と入力すれば三角形が、5と入力すれば五角形が、8なら八角形が、それぞれ描かれていきます。
(鉛筆をクリックすると、キーボード入力エリアが表示されますから、数字を記入して[Enter]キーを押します)
(指定した角を持つ多角形が描かれます)
魔法使いをクリックすれば、描かれた図形がすべて消えます。
簡単なスクリプトですが、いろいろな多角形を描いてみると楽しくて、美しい図形が見られます。指定した数値の多角形を、少しずつ描く場所を変化させて多重に描かせてみると、きれいな幾何学模様を自動で描くスクリプトもできますよ。
●多角形描画スクリプト
作成したスクリプトは、次のものです。
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