これでKindle PaperwhiteやKindle Voyageといった電子ペーパーの専用端末、Kindle Fire HD7といったFire系端末、それにAndroid系のスマホやタブレット用のKindle for Android、iPhoneやiPad用のKindle for iOSなど、ほとんどの端末でアマゾンのKindle本が楽しめるようになりました。
ただし、米アマゾンでは対応しているものの、日本のアマゾンでは唯一まだ対応していないのが、Kindle for Macです。これは辛い。
実は、もともと米アマゾンではKindle for PCもKindle fo Macもずいぶん前から配布されており、WindowsでもMacでも米アマゾンのアカウントがあれば手軽に利用できていました。このKindle for PCもKindle for Macも、実際には日本語に対応し、日本語のKindle本を日本語縦書で表示して読むことができたんですが、日本のアマゾンには対応しておらず、amazon.co.jpのアカウントで登録しようとすると、「このメールアドレスおよびパスワードのお客様が見つかりません」と怒られてしまいます。
ただし、手元にKindle本のファイルがあれば、これをKindle for Mac、PCのコンテンツフォルダに入れておけば、米Kindle for MacやPCでも日本語の本が縦書でも読めます。でも、これでは日本のアマゾンで購入したKindle本が読めません。
日本語版のKindle for PCでは、日本のアマゾンで購入したKindle本が読めるようになったのに、Macでは読めない。もう少し待てば、Mac用の日本語版も出るでしょうが、Macユーザーで重度のKindle愛好家には待てない。
そこで、いますぐ日本語版Kindle for PCをMacで使う方法を。
Macには、Windows用アプリを利用するためにWineというソフトがあります。これはオープンソースのフリーソフトウェアとして開発・配布されているもので、WindowsのシステムがなくてもMac上でWindows用アプリが動作するというもの。
いくつかのプログラムがありますが、とりあえず手軽に利用できるものとして、ここではNXWineを例に説明します。
NXWineはmattintosh4さんが配布されているフリーェアで、こちらからダウンロードできます。
それと、ここではMacで日本語版のKindle for PCを利用するので、アマゾンのKindle for PCのページで、Windows用(Windows7, 8, 8.1用)のファイルをダウンロードしておきます。
ダウンロードしたNXWineをMacにインストールして起動すると、「Wineエクスプローラ」が開きますが、DockのNXWineのアイコンをクリックすると、「NXWine Menu」のウィンドウが開きます。このウィンドウで、「プログラムの追加と削除」をクリック。すると「プログラムの追加と削除」ウィンドウが開くので、「インストール」ボタンをクリックし、ダウンロードしておいたKindle for PCのファイル(KindleForPC-installer.exe)を選択して「開く」ボタンをクリックします。
起動したKindle for PCは、Windows版のKindle for PCと何ら変わりません。ツールメニューで「オプション」を指定し、あらわれたウィンドウで「登録」を選択して日本のアマゾンのアカウントとパスワードを記入すれば、すでにKindleストアで購入しているKindle本が同期され、Kindle for PCに追加されていきます。
読みたい本をダブルクリックすれば、すでにダウンロードされている本なら、読みさしのページが表示され、MacでKindle本の続きが読めます。ダウンロードされていない本は、まずファイルがダウンロードされ、やはり本が開いて続きが読めます。
これでWindowsを持っていなくても、Macで日本語版のKindle for PCを使ってKindle本が読めるようになります。
なおKindle for PCも、基本は日本のアマゾンのKindleストアで購入した電子本の読書しかできませんが、手元に自作したKindle本などがあれば、Kindle for PCのツールメニューから「オプション」→「コンテンツ」を指定すると、ダウンロードしたKindle本のファイルの場所が表示されています。ここでフォルダを変更することもできますが、このフォルダに自作したKindle本のファイルを入れておき、Kindle for PCを再起動すれば、自作Kindle本もKindle for PCで読めるようになります。
米版ではウィンドウ左側に「コレクション」というメニューがあり、Kindle本をコレクションによって分類しておくことができます。これはPaperwhiteやKindleアプリなどのコレクション機能と連動するもので、本が多くなればなるほど便利に活用できますが、日本語版Kindle for PCにはまだコレクション機能がありません。
これについては、いずれ本家と同じようにアップデートで対応してくれるのを期待して、もうしばらく待っていましょう。
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